漫画表現におけるコマ割の重要性とその構築理論の原理原則に関する考察

概要

 漫画表現の最大の独自性はコマ割であるという考えのもと、コマ割理論におけるプリンシプルを整理・説明しています。

公開先

本研究に関する雑談

 漫画だけが持つ表現技法「コマ割」を追及することは、漫画というコンテンツの差別化につながります。
 昨今の、(お客さんだけでなく、制作サイドも)コマ割を軽視する風潮がこのまま加速すると、漫画のアニメ原作化がより深刻になると予想できます。つまり、漫画はアニメを作るために描く途中成果物へと成り果ててしまうのです。
 「漫画はアニメにならないと売れない」というのは今に始まった話ではないですが、アニメのための漫画ではなく、漫画は漫画・アニメはアニメと、差別化してそれぞれの強味を活かしていく方が健全なのかなと思っています。
 漫画はコマ割を活かして・アニメはアニメの強みを活かして(そのために原作再現度とかいう謎の概念からの呪縛を解いて)、それぞれでそれぞれの作品を構築していく未来になることを切に願いつつ、本記事を公開します。