林令来名義作品
概要
隠しリンク。
大昔、まだ「浮曇非路」でも「浮雲ヒロ」でもなかったとき、私は「林令来(ハヤシ レイライ)」でした。その時作ったお話の概要を乱暴に記したページです。
ちなみに、隠しリンクを「想」だけに作ったのは、「想いを込めて」という意味の駄洒落です。なんだ文句あるのか。
神谷優助の名推理 / ヘタレ探偵神谷優助
小学校高学年のころに書いた推理もの。
幼稚園入る前から漫画は描いていたが、漫画原作家をはっきりと志してからだとこれが1作目。
神谷という苗字は、当時の作画担当くんが提案した。「神谷家の呪われし宿命」の「神谷」は本作の名残である。
「名推理」の方は、まぁ普通な(駄作な)推理ものだった。しかし途中で、(たしか「33分探偵」というドラマみたいなことがやりたくて、)主人公 神谷優助(カミヤ ユウスケ、通称優さん)がヘタレ化した「推理ギャグ」とも呼ぶべき作品に変貌を遂げた。ごめん優さん。
ARMERS
依頼受けるタイプのバトルもの。主人公の名前は変わらず神谷優助。新しく考えるの面倒だったんでしょう。
「銀魂」と「るろうに剣心」を混ぜたようなヤツがやりたかった記憶。
当時は銃よりも剣派だったので、とにかくチャンバラが描きたい、みたいなモチベーションで作ってた気がする。今は銃の方が好き。何があった。
2108
超能力を得られる薬を競ってゲームに挑むみたいな話。
中学の休み時間にネーム描いてたら周りの人に邪魔された記憶がある。まぁ学校で描いた私が悪い。でも1人だけ味方がいたんだよ。本当にありがとうね。
次の授業は殺し合い
デスゲームもの。これは中学の授業中に描いてた記憶。マジで勉強しろよバカ。
これ何が面白いって、ネームが全ページ現存しているんですよね。公開しないですけど。
Genius
賢いけどイタズラ好きな高校生3人組が、学内の不祥事を暴くみたいな話。
予想外な一手を指しながら飄々と事件を解決していくところは割と榊に受け継がれているのかもしれない。
Devil's Beast
所謂「普段はダメダメだけどいざという時は強い系主人公」の漫画。タイトルは仮だったけど結局正式版が思いつかなかった記憶。
主人公は草食系男子で、弁当が全部野菜のオール緑メニューというくだりがある。そんな彼のランチを見たヒロインが一言。「ピッコロさんになっちゃうよ!?」いやならんわ
ナルシHERO
珍しくギャグ。ナルシストなヤツが主人公で、「うぬぼれ刑事」というドラマみたいなことがやりたかった記憶。
本作の制作を通して学んだことは、「私にギャグは向いてない」ということです。つまらない男です。
DRACURE
噛んだ対象の病気を治すことができる、吸血医ドラキュアの話。
主人公(ドラキュア)の名前がビン・ヒロインの名前がカン・ヒロインが住む村のお医者さんがカップ、などなど、キャラの名前が飲み物の容器縛り。どういうモチベーションでそうなったんだこれ。
個人的なお気に入りは、カップ先生のペット「ボトル」。これはちょっとうまい。
Thirteen
日記にまつわる話。第一部は、未来の出来事を書き込むとそれが実現される「予言日記」を巡るデスゲーム。第二部は、予言日記を作った人間の魂と会話できる「交換日記」を使って、予言日記のルーツを探る話。
今作は、ネームの前に小説を書き、それを一言一句変更することなく漫画にする、という手法を採用している。文字がアホほど多くなっているが、独特の世界観を演出することに成功していると思う。もうちょっと見やすく配置出来れば言うことなし。
というか、ずっと「いきなりネームに着手する」特攻スタイルで作ってるのがおかしいんですけどね……
クロカン!!
タイトルはクロスカウンターの意。特殊能力を持つ寄生虫「益虫」に寄生された高校生ぐらいの男が主人公。
主人公に寄生した益虫"アイ"の能力は「数秒間だけ眼がスーパースローカメラ状態になる」というもので、確実にクロスカウンターを決めることができる。故にクロカン。見開きでクロカン決める絵を描きたかっただけの話。
ラストで主人公が言う台詞「オレとアイの伝説を始めよう」は割と好き。
世界の真ん中
タイトルはTHE BLUE HEARTSの曲名から。
世界線は同じだが登場する超能力等の設定が異なる10個の物語を数珠つなぎにした大河もの。全10部構成。神谷家の構成はこれの名残である。
全ての部を貫くテーマとして、同曲中の歌詞「生きるという事に命をかける」を掲げている。
中学生のくせに頭おかしいもの作ろうとしてたなぁ……。
無駄に長くなるだけなのが目に見えているが、全部の概要を書いてみる。
第1部が死神の唄。剣とかのバトルもの。
ARMERSのチャンバラ熱が再発した格好。
主人公 天飛龍(アマトビ リュウ)の最終奥義が「死神の鎮魂歌(レクイエム)」で、あえてタイトルからズラすあたりが非常に私っぽい。
龍くんの嫁が青空晴華(アオゾラ ハルカ)・相棒が口裂虎次(クチサケ トラジ)・ラスボスが白雲流(シラクモ ナガレ)と、ネーミングがダジャレ一辺倒だったりする。
第2部、黒アゲハ。超能力犯罪を解く"蝶"能力者探偵の話。
小学生の頃の作画担当ちゃんが「黒執事」好きだったので(ってタイトル丸パクリ過ぎるだろ!)、ということで作ったヤツを流用。超能力考えるのが楽しかったんでしょう。
ちなみに内容は黒執事と全く関係ない。
第3部、TimeTripper~時間旅行者~。
タイムトラベル×SPとも呼ぶべきバトルもので、時間を超えて要人を守る的なやつ。ドラマの「SP」に明らかに影響受けてる。
第2部で超能力ものにハマったと見えて、ここでも超能力者がたくさん出てくる。
今設定見返したら、結構いいネーミングセンスしてたので、どこかで流用しようと思う。
第4部、owl's。バンドもの。
最初は「BECK」みたいなことがやりたかったような気がするが、描き進めていくにしたがってどんどん自伝的要素が強くなっていってしまったオナニー作品。
ラストシーンのやりとりを完璧に作れたので、私は満足。このまま引き出しに眠らせ続けます。
第5部、雨霊。ウリョウと読む。これはパート1・2でまた設定が大きく異なる。
第5部パート1がベイグラント・ヘル。
雨霊と呼ばれる異形を倒す使命を課せられた公安マイナス1課(この時からマイナス1課の設定あるのかよ!)が、魔界に乗り込んで上宮亜弥子(ウエミヤ アミコ)ちゃんという女の子を救出する話。
亜弥子ちゃんが卑弥呼の子孫だったりと、ここら辺から神谷家に流用した設定が増えてくる。
第5部パート2がSMACK2。
動物の魂を回収する死神と、その回収した魂を使って動物に来世を与える生神とが登場。こいつらがそれぞれ人間とタッグを組んで雨霊と戦う話。
この話の「せい」で、本作に転生システムが爆誕する。
第6部が魔餓魂。マガタマと読む。
勾玉に封印されている餓魔(ガマ)と呼ばれる異形の存在を自分の肉体に憑依させて戦うバトルもの。今気が付いたけど、上で書いた「クロカン!!」がベースになってるなこれ。
ヒロインが第5部パート1のキーパーソン上宮亜弥子だったりする。また、主人公が吉良ヒロト・相棒が正木進だったりと、なんだか神谷家で見たことある名前がチラホラと。まぁヒロトは色々あって苗字変えたんですが。
さらに本作の主人公・ヒロイン・相棒・ラスボスは第1部死神の唄の主人公・ヒロイン・相棒・ラスボスがそれぞれ転生した姿だったりして、色々手が込んでる。
第1話から最終話までの構成が作られているという力作ぶり。描かねーけど。
第7部がK-club。星の神の力を借りて戦うバトルもの。ラスボスがキリストの後継者クリスト。
主人公チーム全員が能力未覚醒状態から始まるというなかなかチャレンジングな作り。
また、主人公チームメンバー全員、名字がKの音から始まる。故にK-club。
私の癖の1つに、油断するとキャラクターの名前が「か行」ばっかりになる、というものがある。「か」みやさ「かき」とかね。その度に心の中で「これはK-clubじゃねぇんだよォ!」といまだに叫んでいる。
第8部がToo Late To Die。タイトルはハイロウズ由来。私が勝手に付けた和訳は「死にぞこない」。
キリストと死ねない男ヨセフとの話。ここら辺からテーマ「生きるという事に命をかける」に回帰して、死ねない男を描くことで逆説的に「生きる」という行為を考えたかったらしい。
キリストが出てくるので、第7部K-clubの前日譚となっている。また、ヨセフは天飛龍(第1部主人公)・吉良ヒロト(第6部主人公)の前世、という設定。
ホントまぁ手が込んでるわこの話……
第9部、千年ロード。タイトルはハイロウズの「千年メダル」+「サンダーロード」。
第5部パート2のせいで導入されてしまった転生システムの犠牲者、天飛龍・青空晴華(どちらも第1部主要キャラ。転生後の姿では第6部の主要キャラでもある)による恋愛もの。
なぜ急にスタンダードなお話を? これについては、当時の私のメモが残っている。「両想いで1回転生しているにもかかわらず、この2人には普通の恋愛をさせてあげられなかった。(浮曇注: 第1部・第6部共に、天飛龍の方が戦いの中で死んでしまっているのである。そこ、神谷榊・安希夫妻じゃんとか言わない。)だから、今度こそ本当の恋愛をさせてやろうと思う。キャラへの親心である。」
まだ人の心があったころの私。
第10部、生。イキルと読む。またパート1・2に分かれている。
パート1は奴隷制度が復活した近未来の話ニブンノサン。パート2は自分の進路が世界政府によって決められる近未来(パート1より後)の話未来決定法。
パート2のラストで、相棒キャラがラスボスのクローンだったというちゃぶ台返しをしやがる。おじさんはそういうの良くないと思います。
こんな難しそうな話よく描けたなぁと思ってメモを見返してみたら、非常に苦戦していた様子。こういうので鍛えられたんだろうなぁ。
これで全部。
ただ、外伝としてPEACEという非暴力バトル作品がある。これも非常に苦戦した。主人公の信条が「非暴力」なのに戦わないといけないんだもん、ふざけんなよ。
勧善殺悪
「必殺仕事人」みたいなことがやりたかった記憶。「死神の唄」で作った剣技を再構成して流用している。
ブレイン=マン
能力バトルもの。天から才能(能力)を与えられた者、ということで、能力者のことを「〇〇の天才」と呼んでいる。
主人公は事故にあったため記憶を失っているが、脳のリミッターが外れたことに起因して能力が発現し「電気の天才」となった男。彼のあだ名がブレイン=マン。今思い出したけど、「Mr.BRAIN」というドラマ見て思いついた設定だったような。
私の作品にしては珍しく舞台が外国。苗字と名前を何故かイコールで繋いでいる。当時のマイブームだったんでしょう。
読切があったり連載第1話から最終話までの構想が既にあったり。結構なお気に入りだったと見受けられる。ちなみにブレイン=マンくんの技は神谷家の我修院くんが受け継ぎました。いまだにオキニじゃあねぇか
GHOST LIGHTER
そういえば創作で定番の存在「風紀委員」に関する作品作ってなかったなと思って考えた。当時ちょうどゴーストライター騒動が起こっていたので、そこから着想。
主人公は風紀委員の幽霊部員(というか幽霊委員?)。学校の風紀を守るためという条件付きで武力行使が認められているというトンデモっぷり。いいね、漫画の風紀委員っぽい。
主人公くんの武器がライター……というか小型の火炎放射器。炎ブチかますシーンを描きたいがために作ったような話。
イかせ屋ぶっさん
タイトルからセンシティブな匂いがするのは仕様です。
呪われているがために成仏できない「呪縛霊」にまつわる話。霊の呪いを祓うことで呪縛霊をあの世へイかせる男が主人公。過去に封印した呪いを肉体に取り込んで戦う。異形の存在を取り込むの好きだねぇ~~。
読切がある。主人公がショタ霊を成仏させてあげようとするストーリー。ショタが序盤で「ナニをどーやってもイケない」とか言うのが明らかに明らかで笑う。仕様です。
プロジェクトV
病気が題材。相手を特定の病気に罹患させる能力者が出てくる。ノロウイルス人間とか狂犬病人間とか。VはウイルスのV。
そして鉄板の「主人公の能力だけ外す」例のアレが成されている。主人公だけはウイルスではなく菌を操る能力者の試作、カビ人間。試作ゆえに肉体が不安定で、10分ごとに注射叩き込んで薬を摂取しないといけなかったり・10分ごとに起きるので寝不足でクマがすごかったり・能力使ってると肉体が崩れていったり……かわいそうすぎるからやめてやれ
メタルワールド
MMORPGが題材。
クラッカーによってゲームデータが改竄されたり個人情報が流出してしまったりしたMMOゲーム「メタルワールド」が舞台。トッププレイヤーたちがゲーム内からクラッキングの犯人をやっつけようとする話。たしか映画の「サマー・ウォーズ」とかから着想。
このメタルワールドなるゲームには、プレイヤーが自分で武器のデザインを作れるシステムがあるらしい。デザインイラストのクオリティで武器の強さが決まるそうな。どういうアルゴリズムなんだ……。
皇の盾
タイトルは「藁の楯」のパクり。中身はパクってないから許してください。
ナノマシンの効果によって凄まじい自然治癒力を得た男 舩坂獅紋(フナサカ シモン)が主人公。職業は皇宮護衛官。「凄まじい自然治癒力」と舩坂姓とで色々察してください。
破壊された肉体が治ると(所謂超回復で)前より強くなるので、「死ねば死ぬほど強くなるアンデッド・ヒーロー」というコンセプトがあった。コンセプト自体は面白いと思う。
四月の風
タイトルはエレカシの曲。神谷家の原型。今の第1部にあたる。
この時は榊の能力キャサディ・キャサディが今よりもっと使いやすかった……。序盤の入り方に悩みまくり、確認できる限り4パターンぐらい作ってる。
これはぶんちょうにしか伝わらない表現なんですけど、例の「伝説の榊」を描いたのはたぶん"神谷家時代"ではなく"四月の風"時代。
「四月の風」完結まで構想を練ったところで、榊の息子詞野介くんが一言「おいオレの話も描け。」「えぇ……」と私。みたいなやりとりが何度か続いた結果全10部になりました。